京セラの会長「稲盛 和夫」さんの言葉です。
大変深い言葉だなと感じています。
会社がある程度の規模になって、営業マンが複数人になってくると、人によって値段の感覚が違うということが起こってきます。
お客様も見られるネット上にこんなこと書き込むのも恥ずかしい話ですし、失礼極まりない話なのですが、見積りのシステムを作ったり、感覚を合わせるミーティングをしたりしても誤差があるというのが事実です。
「値決めは経営だ」の言葉は、価格の決定権は長が持っていなければならないという意味を含んでいます。しかしなぜ長が決定権を持っていなければならないのでしょうか?
本当に適正に価格を決めるということは、実はそんなに簡単なことではありません。ざっと考えても以下のようなことに深い思慮を持った人物でなければ適正な価格というのは弾けないと思います。
- 「あなたは商売とは人間尊重の上に成り立ち、三方良しの姿勢が大切であるという哲学をしっかり持っていますか」
- 「当社だけでなく、三方の内状をよく理解していますか」
松下幸之助さんは仕入れ価格を落とす必要があった時、協力業者の内部に入って具体的助言までしていたそうです。 - 「未来の展望まで考えぬく」
企業とは今日だけを生きればいいのではありません。未来を考え未来に備えることも計算に入れる必要があります。
ここまで総合的に考えて初めて出来るのが価格の決定だと思います。
たかが価格と侮るなかれ。価格一つで協力業者や当社、お客様の生命の尊厳を踏み躙ってしまう可能性があります。
深い深い話なので簡単にはわからない。だから長が決定権を持つべきなのです。
次回に続きます。
日々の雑感:値決めは経営だ②